ハトコの小部屋

ハトの姿で日常を綴るコミック・イラストエッセイ

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カモと少年と私

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私の家の近所には「カモさんの池」と呼ばれる貯水池がある。
名の通り、1年を通して数羽のカモ(マガモとカルガモ…もしかしたらアヒル)がおり、
冬にはオナガガモなどもやって来る、近隣住民の憩いの場だ。
もちろん、鳥好きな私にとっても幼き頃からの憩いのスポットである。
給食の残りのパン、冷蔵庫の奥深くで化石化したようなパン…余っているパンは
とにかくカモのエサとなる。
カモの方も心得ていて、ビニル袋を持ったヒトが通りかかると、ガーガー鳴いて訴えかけてくるのだから
大したものだ。

ある昼下がり、私はこの池に息抜きにやってきた。そう、手にはカチコチのパンを携えて。
日々の引きこもりマンガ作業。束の間、外界との接触だ。きっと本日唯一の外出となるに違いない。
すっぴんをメガネで隠し、数年前に買った時代遅れの形をしたジーパンに
ヨレヨレのパーカを羽織る…この世の隅っこで、人目を忍び、家族以外の誰にも会いたくない格好だ。
しかし、家から1、2分のその池に出向くために、わざわざオシャレをする必要があろうか(いやない)

池に着くと、カモが一斉に色めき立つ。私はいつものようにフェンス越しにちぎったパンを放った。
おこぼれを狙って遠巻きに様子をうかがうスズメ達にも、ちゃんとパンを放ってやる。
そうやって鳥に平等に接する自分が嫌いではない。

そうして鳥との触れ合いを楽しんでいると、小学校帰りと思しき一人の少年が近寄ってきた。
瞳を輝かせ、興味津々といった様子でカモを見つめる少年に、
私は同じ「鳥好き」の雰囲気を感じ、話しかけた。
「パン、あげる?」
少年は、驚いた顔でこちらを見つめ
「うん!」と元気に答えた。
知らない人には関わるなと教育されているだろう昨今、この少年は見知らぬ他人から
パンの半分を受け取った。つまり、素直ないい子のようだ。

少年がパンを放ると、カモは我先にと奪い合った。池の主のカモが、渡ってきた小さなカモを
押しのけるので、大抵はそいつの腹におさまるのだが、少年は小さいカモにパンをあげたいようで
狙いすまして放り投げては、横取りされて悔しがっていた。
そのひとしきりの間、私達は話をした。
「動物好きなの?」と問うと、少年は瞳を輝かせて「うんっ」と答えた。
彼の家には大きな犬とインコがいるらしい。やはりな…と私は思った。
今度は少年が私に問いかけた
「何か飼ってる?」
「お姉ちゃんはねー…あそこの団地に住んでいるからペット飼えないんだよ」
と目の前の団地を指差して、私は答えた。そして「金魚は飼ってるけどね」と付け加えた。

このやり取りの最中、私の頭に浮かんでいたのはペットの金魚ではなかった。
突如、一つの疑念が芽生えたのである。

私の一人称は「お姉ちゃん」でいいのだろうか?ということだ。

こんな昼下がり、ヨレヨレのパーカとスッピンメガネでカモにエサをやり、
少年にパンを分け与える親切な女…
それは「おばちゃん」じゃないか!?

「え!?動物飼っちゃダメなの!?」と少年はビックリして私を見つめる。
その澄んだ瞳に私はちゃんと「お姉ちゃん」として映っているのだろうか。
心の中では「うわっ…この人自分のことお姉ちゃんとか言っちゃってるよ」と
ドン引かれていたらどうしよう。

私の手にも、彼の手の中にも、パンはもう残ってはいなかった。
千々に乱れた心模様を隠し、私は柔らかい笑顔で少年に「バイバイ」と言った。
少年も「バイバイ」と言って、ランドセルを揺らして帰っていった。

この一件で考えた。「おばちゃん」になる日のことを。
「おばちゃん」と「お姉ちゃん」との端境でもがくにはまだ早いと思うけれど
でもいつか明確に「おばちゃん」と自称する時がやって来るのだ。
いつか、諦める日が来るのだということを。

今の時代、テレビや雑誌などでは諦めていない一般女性が「魔女」とか呼ばれて
もてはやされているわけだけど、あんな風に頑張り続けられる自信がない。
すると、こういう諦念がある時点で既に「思考のおばちゃん化」が進んでいるんじゃないか?
と思ったりする。「おばちゃん」かどうかの線引きが気の持ちようとなのだとすると
意欲がない時点で、もはや手遅れ…?

でも、さすがに20代のうちからそれではまずいと思い直し、
まずは姿勢を正すべく、腹筋、背筋を鍛えている。
寄る年波に抗うには努力しかないと、魔女達も言っている。

参考にした体操がNHK「今日の健康」という15分番組だから
「おばちゃん」通り越して「おばあちゃん」的なチョイスだけど…。
でも、個人的には負荷も少なく続けられるので、気に入っている。

そして、運動とともに大切なのは「食べ物」である。
特に身体の血のめぐりを良くし、代謝をあげるためには「生姜」が良い。
生姜にまみれて30日間…そしてまだまだ継続してまみれて…
「おばちゃん」にならないようにしようと思う。
生姜まみれ生活もちょこっと公開★無料WEBマガジン「コミックエッセイ劇場」

(結局…宣\( ̄▽ ̄)/ 伝



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